秘光奇地~A.Mitsuki's Life~

蒙昧なる駄文の数々をここに掲載しています。

<英語物語>お気づきだろうか? 本当の意味でマルチ機能がないゲームだと。

<英語物語>お気づきだろうか? 本当の意味でマルチ機能がないゲームだと。

April.1th.2024 / written by A.Mitsuki

 

ただのコラムだよ。

攻略記事じゃないよ。

悪しからず。

こんにちは。

プレイヤー名【Mitsu●ω〇】です。はい。

 

近年のゲームは【マルチ機能】が当たり前となっている。

そうでない買い切りオフラインゲームであっても、動画配信などで面白さを共有する傾向が強い。

そういうゲーム環境下のユーザーは知らず知らずのうちに『マルチ機能体質』になっているものである。つまりオフラインだと物足りなく感じ、ゲーム内容が素晴らしくともそう感じ取れなくなるのだ。

前代未聞の高級料理をひとり山奥で食べるよりも、気心の知れた仲間とファミレスでポテトをつまんでいる方が美味しいと感じるのと同じである。

 

よってゲーム制作側はゲームそのものの質とともに、その周囲環境の構築にも苦心しなければならなくなった。

 

ソーシャルゲームは『通信が目的である携帯機器』に依存したゲームである。なおのことマルチ機能との繋がりは強いと言える。

 

英語物語にもマルチ機能らしきものがある。

『対戦イベント』

『協力イベント』

である。

 

あえて「らしき」と表現したのには意味がある。

そもそもユーザーは【マルチ機能】に何を求めているのだろうか。

 

①他のユーザーと『同じ目的』を共有し、その達成感を得る。

②目的達成のために向けた過程の中に、戦略の思考錯誤、情報の共有、プレイ向上の醍醐味を味わえる。

③チーム内におけるそれぞれの役割分担ができる。例えば『攻撃役』『サポート役』『回復役』などそれぞれに存在意義が生じる。

④もし目的が失敗に終わっても、互いに具体的な総括ができ、また次に向けた目的が生じる。つまり、ゲーム継続の動機が生まれる。

⑤特定のユーザーを意識することができ、自分がチームの一員であると感じる。それによりゲーム内に居場所ができる。

⑥外部から『目的』がもたらされるので、自分のモチベーションに関わらずプレイを引っ張ってもらえる。またはその逆にもなれる。

⑦ある者は自己顕示欲を強く満たすことができる。

⑧またある者はそんな強力な味方を称賛することができる。

⑨その他。

 

これら全てに共通する絶対条件は『特定の仲間を意識できること』にある。

英語物語はどうか。

『対戦イベント』『協力イベント』、共に、残念ながら『特定の誰か』と何かを『共有』することはできない。

常にメンバーをランダムで選出される仕様になっているからだ。

ランダム選出である以上、ゲームに向けた戦略を共有することはできない。あくまでも『自分がどうするか』という個人的な判断基準しか適用できないのである。

たとえば、『きっと回復系デッキの人がいるはずだ』と予測をつけて、『ならば自分は攻撃系デッキで臨もう』と考える。しかしランダム選出だから全員が『攻撃系デッキ』になることもある。敵に対する予測ならまだしも、味方にまで予測を適用することしかできない。これでは、まるで戦略を共有できないし、戦略を共有できないのだから成功しても失敗しても、どちらも個人的な喜怒哀楽しか生じない。

5対5だからマルチとは必ずしも言えないのだ。1対1を同じ空間でまとめてやっているだけ、という感じがするのである。

 

何よりも、それでどうユーザーがユーザーであると認識できるのか。

「実は全て運営が用意したユーザーに見せかけたAIでした」と言われたとして、それで何か違いを感じられるだろうか。

 

僕の場合、よく出会う特定のユーザーさん以外は、誰とチームになったのかも誰と敵対したのかも全く覚えていない。つまりその枠がユーザーであろうとコンピューターであろうと気づかない、ということになる。

そして認識できている特定のユーザーさんとも具体的な何かを共有しているということはない。つまりそこにも過程が存在しないのだ。よって結果もまた共有できているわけではない。お互い個人的に『良かったね』と思い合うくらいがせいぜいである。

 

ユーザーが他のプレイヤーを『ユーザー』であると本当の意味で意識できないのなら、それはAIとプレイしているのと違いはないのである。対戦相手がユーザーであることとコンピューターであることの違いはない。

すると「ユーザーのような状況判断や行動のランダム性がコンピューターにはない」と言う人があるかもしれないが、それも『そういう行動をするAIだ』という論を完全に否定する絶対材料にはなり得ないのだ。

結局、ゲーム画面の向こう側にいる『誰か』を確かに感じられない限り、それは本当の意味でのマルチ機能とは言えない。言うのは自由だけれど。

少なくとも、マルチ機能の最大の恩恵である『ゲームの引き』を得られない。よってユーザーが離れて行きやすいゲームとなるだろう。

 

これらの【マルチ機能】を上手く活かしているのが『ギルド』システムであったり、『フレンドミッション』システムだろう。人気ゲームはこの機能が充実している。

 

『特定の誰かと組むことで、一部の強い人たちが覇権を握る』と危惧する人があるかもしれないが、そんなものは今さらである。どのような人気ゲームにも覇権レベルの層があり、中堅層があり、お気楽層がある。そのそれぞれに所属する恩恵が用意されており、自分のゲームスタイルに合った層に入って楽しめばいいだけの話である。

 

英語物語の場合、全てがランダム選出である以上、自分の動機に合う『層』を選ぶことができない。よって、しんどいだけだから不参加という人もいることだろう。

 

残念ながら、英語物語のフレンド機能はプロフィール画面や日々のクッキーの恩恵くらいしか活用方法がないのが現状である。

マルチ機能の実装はそれ相応の技術とコストを要する。そう簡単にできるものではない。小さな商圏が狙いの英語物語であるから、予算は少なく、当然投資できる技術コストもそれ相応であろう。世間的に良いものだからといって何でもかんでも採用できるものではない。さらに、そうするだけのメリットがあるのかどうかは正直なんとも言えないのも確かなことである。

だから何だっ!!

というお話でした。

以上です。

 

※記事内のゲーム画像は『(C)FreCre inc.』の規約に則り使用させていただいております。