秘光奇地~A.Mitsuki's Life~

蒙昧なる駄文の数々をここに掲載しています。

Profile100の1問1答 『16~30問目』/ made questions and answered by A.Mitsuki

Profile100の1問1答 『16~30問目』/ made questions and answered by A.Mitsuki

2023 / wrriten by A.Mitsuki

 

⑯~㉚まで(100問中) 

 ⑯【日々の生活の中で一番不安に感じることは何ですか?】

無数にある不安をランキング形式で考えるなど正気の沙汰とは思えない。その時点でそんな人は不安がひとつもない楽しい生活を送っているんじゃないのか、と疑ってしまうくらいである。

しかし、せっかくの質問だ、答えよう。

夜中に室内の空気を入れ替えようと思ってベランダの窓を開けたとき、そこに大人の男が立っていたら、と考えることがある。これは恐怖である。僕は男であり、なおかつ我が家であるという地の利すらあるのだから冷静に対応すれば、この強盗らしき人物を殴り倒すことはできそうである。殴り倒してのちガムテープでぐるぐる巻きにして動きを封じ、警察を呼べば一件落着である。がしかし、本当に予期せぬ驚きに対して、冷静になれるほど本能というものは簡単に制御できるものではない。よって僕の身体は硬直し、声にならない声を漏らしたりしてしまうのだろう。せめて相手が先に動いてくれれば、その挙動に合わせてこちらも動くことができるようになるかもしれないが、なぜか男は虚ろな目でこちらをじっと見つめたまま動かない。わずか1メートルの距離から直立不動のままじっと見つめてくるのである。なぜ動かないのか。凶器をちらつかせて脅してきそうな状況であればこそ、逆に怖さは増す。と、よくよく見るとその男の身体が透けているように見えた。手の届く範囲にペンがあったので、男に向かって投げる。するとペンは男の身体を貫通し、向こう側の地面を転がった。男は動かない。ただただこちらを虚ろな目で見つめてくるばかりである。

「なぁんだ幽霊か。じゃあ実害はないしいいや」

と、動かぬ男をそのままに僕は部屋の空気の入れ替えをすることができました、とさ。

 

⑰【で、ほんとのところ幽霊はいると思いますか?】

いる。間違いなく存在しています。なぜか。

人間が周囲の存在を認識するのは脳の働きによるものである。その脳が『幽霊』という言葉や概念を創造、認識した時点で、脳の中では『幽霊』を思い浮かべることができるようになってしまう。よって、物理的にそこに在るか無いかは問題ではなく、感じるか否かということになる。『幽霊』という言葉や概念を知ってしまった人は、もう感じることができてしまうので、その人にとって幽霊は存在するものとなるのである。ゆえに幽霊は存在するのである。

実は厨二病はこの論法を盾にしているところがある。厨二病というのは妄想の化身のように思われているかもしれないが、そうではない。魔法や異世界、それに異人などの言葉や概念を知ってしまったがゆえに、その人にとってはそれらは存在するもの、感じられるものとなっているのだ。だから厨二病の人たちは手から火を出すようなジェスチャーをしたり、人の身体に触れて傷を癒やすような挙動を取るのである。もちろんそんなことをしても周囲からは何も見えてはいない。が、本人たちは確かに感じているのである。悪をバッタバッタと倒し、傷ついた者達を癒している、なんだかもわっとしたオーラのようなものを。だから、そんな特別なことができる自分をさらに異人的に見せようと妙な決めポーズまでしてしまうのである。

つまり僕はこう問いたい。厨二病を笑うくせになぜ幽霊を笑えないのか。

それに対して僕はこう答えたい。だって幽霊は怖いんだもん。

 

⑱【特殊能力を1つ持てるとしたらどんな能力を持ちますか?】

まず何を以て『特殊』とするのかが難しいところである。平々凡々な僕からすれば、野球やバスケットボールなどがトップレベルに上手な人は『特殊な才能を持っている』と思えてしまうし、トップレベルの知恵者たちの頭脳に対しても『特殊な才能を持っている』と思えてしまう。しかし、それはあくまでも人間が可能な活動の延長線上にあるものであって、不可能な活動をしているわけではない。単純に、人と同じことをしても人よりも大きな成果を出せるという類の『特殊』である。これを『特殊能力』に入れるのかどうかによって回答の方向性は大きく変わってくる。

あくまでも人間に可能な活動の中から『特殊』を考える場合と、人間に不可能な活動の中から選ぶ『特殊』なのかは明確に分けて考える必要があるだろう。

しかし僕はあえてこの両者をミックスしたものを考えてみたい。そしてそのミックスしたものを1つにすることで、持つべく特殊な1つの才能として質問の答えとする。

結果はこちら。

その時々の思うがままにほしい最高レベルの能力を発揮することができる能力。言い換えれば、特殊能力ドーピング能力である。運動をする時には「我は世界最高のアスリートなり」と肉体が変化する。講演会では「我は世界最高の知恵者なり」と頭脳と弁舌技術と壇上に立ち続ける足腰が最高レベルになる。大怪我で死にそうな知人がいれば「我は異界最高の魔法医なり」と回復魔法や蘇生魔法を使えるようになる。このように『好き放題特殊能力を好きなだけ付与できるというチート級の特殊能力』を持つ、というのが答えである。

この天才的な発想はどこからきたのかと言えば、ひとつだけ願いを叶えてくれるというシェンロンに対して「願い事の数を無限にしてください、ケチケチせんとっ!」と頼めばいいやんっ、という子供の発想からきている。

 

⑲【実際にはやらないが、一度やってみたいことは何ですか?】

これは実に不謹慎な質問である。なぜか。実際にやってみたいことで、できることは実際にやればいいというだけの話で終わりである。つまりこの質問は規制されていてできないことの中でやってみたいことは何か、と問われているのである。一番わかりやすいところで言えば犯罪に該当する何か、とか。

これは『透明人間になったら何をするか?』などという不謹慎な質問に通ずるところがある。ありがちな回答が「異性に対するセクハラ行為」であろう。透明人間でバレないから、というところにその発想の根源があるのだから笑えないっちゃ笑えないのだけれど。

他にも、行為後が恥ずかしくて実際にはできないことなども考えられる。例えば、陽キャにあこがれる陰キャが、陽キャのように人前で振舞ってみたい、というようなもの。実際には陰キャの僕があんなパリピみたいなことをしたら白い目で見られ誰も相手にしてくれないだろう、と思えるからできないでいる。これは特に規制されているわけではないが、事後を考えるとどうしてもできないのである。

大好きなあの子に対するかまってほしいがゆえのイタズラ行為も同様である。過激ないたずらであればこそあの子はメッチャかまってくれるんだっ、と思えるのだけれど、同時に、逆効果になったら目も当てられないと二の足を踏み、結局よそよそしい対応となり普通の会話すらもできないようになってしまう。このような状態に対して、大人は「青春」などと言って美化しがちだが、若人は騙されてはいけない。大好きなあの子と普通に接している、誰かに語れるような特別な状況ではない平穏の方が、よっぽど美的な過去としてあなたの記憶には残るはずだから。

 

⑳【これだけは譲れないということは何ですか?】

肉体、自我、命。ただし譲りたくないわけではない。

 

㉑【好きな漫画は何ですか?】

るろうに剣心犬夜叉ダイの大冒険ロトの紋章、スパイファミリー、テガミバチデスノートなどなど、たくさんあって書ききれません。

 

㉒【好きな有名人は誰ですか?】

阿部寛さん、森博嗣さん、森見登美彦さん、上橋菜穂子さん、支倉凍砂さん、乙一さん、西尾維新さん、京極夏彦さん、桜庭一樹さん、東野圭吾さん、あさのいにおさん、あきのさん、などなど他にも大勢います。

 

㉓【明日地球が滅亡するとしたらどうしますか?】

この質問には「将来を考える必要がなくなったんだから、今なら何だってできるんだぞ?」という言外の誘惑が含まれている。誘惑というのだから、つまりはトラップである。全財産を使ってうんたらかんたら、などという回答をしてしまえば思考停止と非難せざるを得ないだろう。

僕は違う。

まず、この地球滅亡の事実が、僕だけにアナウンスされているのか、あるいは全世界の全ての人にアナウンスされているのかによって視点はまるで違ってくることを指摘したい。指摘したところで、誰かが答えてくれるわけでもないので独り語りを進めよう。

そこでそれぞれ別々に考えてみようと思う。

前者の僕だけが地球の滅亡を知っている場合、周囲はいつも通りの生活を送っていることになる。仕事に追われ、懐具合に杞憂し、知人友人と色恋について心理戦を繰り広げる日常。だから僕にもいつも通り接してくる。そんな状況で「明日地球が滅亡するんだぞっ!」と言ったところで信じてもらえるわけがない。「明日巨大地震が来るから他県に移動せよ!」と言っても、県民のほとんどが動いてはくれないのと同様である。

仮に「何が原因でそんなことになるの?」と問われても、信じさせられるだけの理由を述べることができない。「地球が爆発するんだ」などと言えば笑われる。酷ければ幻覚でも見えてるんじゃないかと病院をおススメされるかもしれない。

よって、明日の地球の滅亡という事実を僕一人だけが認識し、理解者を得ること叶わず背負わねばならないということになるわけだ。そんな中で明日までの時間をどう過ごすか。周りからの援助は何も期待できない。当然、皆で全財産を投げ打った一世一代のバカ騒ぎもできない。あくまでも僕が持つ資産の範囲内で、経験上僕ができる行動以外にとることはできないということである。しかも周囲の『普段』を逸脱するような非日常的な行動は警察などに即座に止められることになるだろう。地球滅亡という大事件に対して、あまりにも小さなことしかできそうにない。残念である。

いっぽう後者は皆が明日の終わりを共有している。どうせ最後なんだからと通常では絶対にできないほどのバカ騒ぎを大勢で行い、最後を楽しみたい。あるいは愛する人と人生最大に濃密な時間を過ごしたい。というのが多くの人が抱く妄想だろう。しかし世界は大恐慌に陥り、混乱し、誰かと何かを共有するなんてまともなことはできそうにないのではないか。よって何か特別なことができるとも思えず、できるとしてもほんの些細なことだろう。残念である。

いずれにせよ、スケールの小さな僕には特別なことは何もできそうにない。

 

㉔【無人島に1つ持っていくとしたら何を持って行きますか?】

期間限定なのか、永久なのかによって答えの方向性は大きく変わってくる。この問いに軽く答えてしまう多くの回答者は期間限定どころか、帰りたいと思ったら自由に帰れると思っているふしがある。でなけえれば軽率な回答などできないはずである。

今回、僕は永久にその無人島で過ごさなければならない、というパターンのほうで考えてみたいと思う。

この場合、どのような無人島なのかというのが重要になってくる。僕が目覚めるであろう無人島をリサーチしてみることにしよう。

一日中歩けば一周できる程度の孤島である。海沿いは崖があるところと砂浜になっているところがある。魚介類を捕ることは可能そうだ。内陸のほとんどが緑に包まれている。と、あれ? いや、緑に包まれているのは島の片方側だけで、反対側の半分に建物群が見える。なんだあの建物は!! SF映画の未来都市のような先鋭的な街があるぞ。無人島というのだから、街がいかに綺麗であろうとも廃墟ということなのだろう。いや、空き家と言うほうが近いか。ともかくその未来街がどうのようなものなのかリサーチする必要がある。見てみると、何かが動いている。野生の動物かと思ったがよく見ると、銀色の輝きを放っている。それらは人型をしているが明らかに人ではない。人型のロボットだ。あれが人間を排除してしまったからこの島は無人島になってしまったというのだろうか。もしもそうならばこの無人島に持ち込む物は、近代武器でなければならない。水や食料などが最も重要な物であろうが、背に腹は変えられない。と、ロボットたちが一斉に、こちらを見上げてきた。僕はリサーチ用に透明の魂を飛ばし、上空から無人島のリサーチをしていたのだ。なぜバレたのか。

ロボットのひとつが光を放った。

「この島はあなた様が快適に暮らせるようにあらゆる設備を完備した、あなた様だけの街です。安心して手ぶらで来ていただければ、生涯何不自由のない快適な生活を、私ども生活支援ロボが提供いたします」

と、電子音が頭の中に直接届いた。その声に合わせるように全ての人型ロボットが仕事のできる執事のようなお辞儀をしていた。

僕の心は決まった。この無人島には全てが揃っているのだ。

「僕は何も持っていきません」と意気揚々と宣言してみせる。

「本当に手ぶらでいいのか?」と何度も確認されたが、僕は余裕のよっちゃんの態で、「何もいらないってば!」と伝えた。

というわけで、無人島に送り込まれることになった。

我がユートピア。わくわく。

目が覚めると、全然違うごく普通の無人島だった。

…………う、うん、大丈夫。きっと帰りたいときに自由に帰れる設定なんだ、このテの質問は。ですよね? え?

 

㉕【死ぬまでに行きたい場所はありますか?】

YouTubeで観光地など風流な景観をゆるやかな音楽と共に映す動画をよく見る。古風な風情と自然が調和しているところを見ると、ものすごく行ってみたいなと思う。

古風な街並みを、そこに売っているアイスを食べながら歩く。団子を食べながら歩く。お土産屋に入り、普段なら見向きもしないキーホルダーや巾着袋に心を奪われる。山や川を眺め、ゆっくりと深呼吸をし、脳をからっぽにする。温泉に入り、宿が提供してくれる郷土料理を味わう。最高だ。

日本にはそんな夢のようなひと時を提供してくれる旅スポットが無数にある。行くところが無くなるなんてこはないだろう。つまり全部行くことは不可能であり、死ぬまでに行けないところもたくさんあるわけだ。

そんな中から、人生で一度は行ってみたいところはどこだろうかと考える。どこも一長一短があり、決めるのは難しいのだけれど、決めたっ! 

コミケッ!!

 

㉖【好きな色は何色ですか?】

青と赤。

 

㉗【好きな季節はどれですか?】

秋と冬。

 

㉘【常連のお店はありますか?】

バーミヤンサイゼリヤ、ガスト、ココス、ジョイフル。

どこも気が向けば行ける距離にあるファミリーレストラン。独りで気軽に入り、ゆっくりすることができるから。だから混雑する時間には絶対に行かない。

 

㉙【人生最後の言葉はどのようなものがいいですか?】

最も有名な最後の言葉といえば「我が人生に一片の悔いなし」だろう。この言葉はリズムも響きもいい。しかしそれだけで多くの人が認める文言となったわけではない。どのような人物がどのようなシチュエーションで言ったのか、という点が重なって最上の言葉として定着したのである。これが生涯親のすねを齧りつづけ、ニートを貫いた怠け者が畳の上で孤独死する瞬間に言ったところで誰も相手にしてくれないだろう。

そんなわけで、何を言うかということと同時にどのようなシチュエーションなのか、ということについても考える必要がある。

夢見がちな僕は、やはり映画のクライマックスのようなドラマティックなシーンを所望する。ただし主人公を選ぶことはできない。たいていの主人公は生き残るため、その映画での最後の言葉は言えるかもしれないが、それは人生最後の言葉ではないからである。よって最後まで主人公を助け、最後の最後で命を賭して主人公を助ける脇役である必要がある。銃弾が絶対に当たらない補正のある主人公を、わざわざ身体を張り、その身で銃弾を受けることで助け、そして死の間際に言うのである。

ドラゴンボールは、きっとある」

 

㉚【好きな映画は何?】

パイレーツオブカリビアンロードオブザリング。ミッションインポッシブル。ゴジラ。トリック、ガリレオもののけ姫など。

 

㉛~に続く♪

2023 / wrriten by A.Mitsuki